アドバイザリーボードメンバー

「美しいまち、東北」を創ろう!

まちづくりへの取組みが大きく変わろうとしています。
かつては施設づくりや道路建設、基盤整備などが中心でした。しかし最近では、福祉、教育、環境、医療、安全、雇用といった、私達により身近で地域社会に密接した課題が沢山出てくるようになりました。それらの課題を解決し、気持ちの通じ合うコミュニティを形成しようということが大きなまちづくりのテーマになってきました。

困難を乗り越えてそれらの問題を解決し、住まう人びとの気持ちをひとつにし、気持ちのいい美しいまちを創ろうというのが、まちづくりの新しい大きな目標です。東北には美しいまちづくりのできる基盤があります。歴史と文化に裏打ちされた町と、町の周辺には豊かな自然が残されているからです。美しいだけではメシは食えないという人もいます。しかし美しくなければメシが食えないという時代になったのです。

文化的にも景観としても美しい地域を創っていくためには、うわべを取り繕うだけでは済まないでしょう。そこに生活する人々の気構えや、将来に渡っての覚悟が問われるのです。そのような凛として品のある暮らしぶりが基本にあってこそ、美しい地域、集落が創り出せるのです。

幾つかの東北の町を訪ねてみると、こうした美しい町、気持ちの通じ合うコミュニティが形成されている町へ、全国から多くの人が集まり、単に観光だけでなく、内外の交流が起きています。観光からツーリズムへ、都市と農山村の交流が始まり、その美しい町を目指して、そこへ住み始めようと決意した人々ともよく出会います。

こう考えると、これからのまちづくりは、役所や補助金だけに頼るのではなく、自らの決意と覚悟で、自主的に取り組むことが不可欠といえます。まずは身近な集落を活力あるものにする、そのような集落や組織が手を取り合って、幅広くネットワークを形成するといった手順が重要です。

ぜひ「まちづくり元気塾」の仕組みを活用して、新しい時代のまちづくりに取り組もうではありませんか。

岡ア 昌之

岡ア 昌之法政大学 名誉教授

岡山県出身。早稲田大学卒業。(財)日本地域開発センター企画調査部長、福井県立大学教授を経て、2001年より法政大学教授、現在同大学名誉教授。地域経営論、地域ツーリズム論等を担当。北海道池田町、岩手県遠野市、山形県小国町、栃木県茂木町、熊本県小国町、沖縄県読谷村他のまちづくりや計画策定に参画。

【主な公職】
自治体学会顧問、地域づくり団体全国協議会会長、福島県地域創生人口減少対策有識者会議座長、総務省人材育成アドバイザー、全国町村会「道州制と町村に関する研究会委員」など。

総力戦で地域の元気を作り出そう

“歳をとり、縮まっていく日本”という大きな流れの中で、地域は元気を失い将来への不安を増幅させています。地域はこれまでにない試練と向き合い、今、まさに正念場といえ、これを乗り切るには地域づくりにどう総力戦で臨むかにかかっていると言えます。

地域の元気の源泉は“人”であり、その“自発性”にあります。確かに、元気な地域には前向きで元気な人がいて、地域の人たちを巻き込み活発に動いています。どんな時代が来ようが、どんな環境になろうが時代や変化の波に翻弄されず、こんなときだからこそ、元気を作り出していくことのできる“人”を発掘し、応援し続け、元気を持続させていくことが大切と言えます。なぜなら、元気な人しか地域を元気にすることはできないからです。

まちづくり元気塾は、地域を元気にしようとしている元気な人を探し出し、応援するとともに、元気な人、地域同士をしっかり結びつけることを目指しています。

志賀 秀一

志賀 秀一株式会社 東北地域環境研究室 代表

北海道北見市出身。中央大学卒業。北海道東北開発公庫(現・日本政策投資銀行)入庫、観光施設「山寺風雅の国」常務取締役を経て、2001年から地域づくり・観光まちづくりに関するシンクタンク(株)東北地域環境研究室代表。各地の観光振興計画や道の駅をはじめとする交流拠点施設の計画策定などに係わる。

【主な公職】
内閣府「地域活性化伝道師」、東北風景街道協議会委員(国土交通省東北地方整備局)、尚絅学院大学客員教授、NPOシニアマイスターネットワーク東北地区担当ディレクターなど。

十人に一人が変われば地域は動く

地域の元気は住民の生活のベクトルの総和です。たとえ一人ひとりがバラバラに生活しているように見えても、誰にでもまちづくりのためにできることがあります。一人ひとりがそれに気づき、少し生活のベクトルを変えることで地域は動くのです。まちづくりは住民一人ひとりが前向きに生きるという状況をつくるということなのです。そして1%の人が変われば地域の変化が外から見えるようになり、1割が変われば地域は大きく動きます。だから、まちづくりを全員参加で行うという考えにこだわるのは、もうやめましょう。全員参加と思うから、嫌々やる人がいたり、参加しない人に対する不満が募るのです。また反対者を説得したり無関心者を巻き込んだりするために相当なエネルギーが必要です。全員参加を考えなければ肩の力が抜けて、まちづくりはより楽しいものになるのではないでしょうか。“魁より始めよ”の精神で、目覚めた人が自分のできることをできる範囲で始めましょう。

橋立 達夫

橋立 達夫作新学院大学 名誉教授

東京都出身。千葉大学卒業。同大学院修士課程修了。大学在学中から始まり、民間研究機関勤務、研究所経営などを通して、50年以上にわたり北海道から沖縄まで全国のまちづくりの現場に関わってきた。2000年4月より作新学院大学教授、現在、名誉教授。とちぎ協働デザインリーグ理事。

【主な公職】
総務省「地域力創造アドバイザー」、内閣府「地域活性化伝道師」、千葉市社会福祉協議会地区部会理事、全国町村会「道州制と町村に関する研究会委員」など。

参加と共有による地域づくりを!

これまでの地域づくりは、「地域づくりの方法」だけを真似て失敗する事が多々ありました。その失敗も、人がついてこないケース、失敗しても責任者がいないケース、地域の実情に合わないケース、そもそも実行されないケースなど、その理由は多様です。そこに欠けていたのは、地域の人々の「参加」と地域の宝や危機意識の「共有」です。 「まちづくり元気塾」は、この部分を強くして、育てることを使命にしていると考えます。そのため、私はアドバイザーとして、指導ではなく支援、すぐにお上に頼る人たちには自ら知恵を出すように勧め、目先の利益や成果を求める人達には長期的な視点から考える必要性を訴えていきたいと思います。 そのため、地域づくりの組織体制確立、ワークショップを中心とした地域課題の発見、社会実験を含む地域実践、地域の到達目標からみた反省と次のステップへの取り組みの話し合いなどを重視したいと思います。いずれにしても、主人公は地域の人々です。自ら考え、地域の未来を掴み取っていこうとすることこそ地域の自立にとっては、なにより大切なことと考えています。みなさんも「元気塾」を活用して、「参加」と「共有」から地域づくりをはじめてみませんか?

柳井 雅也

柳井 雅也東北学院大学 教養学部 教授

仙台市出身。福島大学経済学部卒業。法政大学大学院人文科学研究科地理学修士課程修了。桐蔭学園高等部教諭、岡山大学文学部地理学講座助手を経て1993〜1994年UCLA大学留学。その後、岡山大学文学部助教授、富山大学経済学部教授を経て2005年より東北学院大学教養学部地域構想学科教授、2011年より同大学、学長室副室長。2013〜2014年ケルン大学地理学部客員教授。専門分野は経済地理学(産業地域論、地域づくり、日系地域企業の国際化)。

【主な公職】
地域づくり団体全国協議会幹事、復興庁ハンズオン支援対象事業選定委員会委員長、国土形成計画北陸圏広域地方計画懇談会委員など。

地域を元気にしよう!

地方に暮らす者にとって、住んでいる町が元気になることは、共通の願いです。 今、どこに行っても情勢が厳しいとか、状況が悪いとか、難しいことがいくらでも出てきます。 しかし、これまで、難しくなかった時代があったでしょうか?我々の先人はその困難を克服しながら今日住んでいる町をつくりあげてきました。 大事なことは、その先人に思いをいたし、自分の住んでいる町がどれほど好きかという強い思いを持つことです。 あれは失敗事例とか、成功事例とかは他人の評価であって、当事者のものではありません。強い思いを持って、そのことに挑戦し続けるうちは、いつか何らかの形で成功事例になります。当事者がその舞台から降りた時が失敗事例になるのです。強い思いを持っている自分のまち大好き人間。いっしょにやりましょう。

菊池 新一

菊池 新一認定NPO法人遠野山・里・暮らし
ネットワーク 会長

岩手県遠野市出身。遠野市商工観光課長、産業振興部長を歴任し、ショッピングセンター再生に従事。(一社)遠野ふるさと公社に在職し、道の駅「遠野風の丘」の立ち上げを行う。東北まちづくり実践塾塾長。

【主な公職】
内閣府「地域活性化伝道師」、農林水産省ボランタリー・プランナー、経済産業省東北地域農商工連携伝道師など。

見つめることからまちづくりを始めよう

しっかり自分たちの「まちの様子」「まちの風景」「まちの景色」「まちのシーン」を見つめ直し、そこからまちづくりとしてどうすればよいかを考えるという基本姿勢を大切にしています。

まずは「まち歩き」をしましょう。「あー、このまちが好きだなぁー」と思えるシーンに出会うまでまちを歩き、まちを見つめましょう。地元の皆さん一人一人の「好きなシーン」と我々パートナーの外の視点からの「好きなシーン」を持ち寄り、まちの情報地図を作りましょう。その上で自分たちのまちを新鮮な気持ちで話し合い、まちづくりを考える様々なテーマを出しましょう。

それぞれの地域のいつもの風景、いわば当たり前の存在に、もう一度じっくり目を向け、まちを見直す機会を作ることが我々パートナーの役割の1つではないかと思います。それは、まちづくりの動きの中のほんの小さなきっかけに過ぎません。それでも可能性の芽を見つけ、それを一過性のことにしないために、驚きや再認識、感動といった体験を皆さんと我々で共有し、まちづくりの原風景とでもいえるものにできればと願っています。

寺川 重俊

寺川 重俊有限会社寺川ムラまち研究所 代表取締役

東京都出身。明治大学大学院修士課程修了。まちづくりコンサルタントとして、全国の中山間地域や地方都市の都市計画、産業振興、中心市街地活性化、集落活性化の実践を支援。特に住民参加・官民協働による地域の独自性を活かしたまちづくりの推進を支援。

【主な公職】
国土交通省地方振興アドバイザー、自治省地域振興アドバイザー、熊本県地域活性化支援事業アドバイザーなど。

あきらめない、ぶれない。地域の多様性がカギ

まちづくりで私が一番大事に思っているのは「地域性」です。人にそれぞれ個性があるように、100の地域には100の個性があります。東京から岩手に移り住み、長年それを感じてきました。

地域性は、地域の中の人のつながり方、具体的にはリーダーシップとフォロワーシップの連携に表れてきます。リーダーの強い牽引力とフォロワーによる地域の巻き込み力、そのどちらが欠けても地域は動きません。この絶妙なバランスは地域の歴史や文化によって実に多様で、よその成功事例やノウハウだけを持ち込んでもうまくいかないのはこのためなのです。

まちづくり元気塾は、かけがえのない地域の資源を共に発見し、内外のネットワークの中で磨き上げていくお手伝いをしますが、主役は地域です。キーパーソンは誰か、どこに火をつけどこに潤滑油を注せば地域が回りだすのか。共通の解はないからこそ現場に入り込み、一緒に考えていきます。あきらめないこと・ぶれないこと。「地域が大好き」その思いを次の世代へしっかり見せること。そこからまず始めませんか。

役重 眞喜子

役重 眞喜子花巻市コミュニティアドバイザー

千葉県出身。東京大学法学部卒業。農林水産省を退職後、岩手県東和町・合併後の花巻市で教育次長、地域づくり課長、総務課長等を務める。その後、岩手大学大学院で行政と地域コミュニティ関係を研究し、学位取得。各地コミュニティ組織の支援のほか、地元で"東和農旅"活動を立ち上げ、地域資源を活かした交流事業や若手育成に取り組んでいる。

【主な公職】
花巻市教育委員、いわて復興未来塾運営アドバイザー、東北農政局国営事業事前評価委員、滝沢市自治基本条例検証委員会委員など。