女川原子力発電所2号機の
安全対策について
ご説明いたします。

東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、女川原子力発電所では、大きな災害にも耐えられる発電所を目指し、
震災前の安全対策に加えて、設備・運用の両面からさまざまな安全性向上対策に取り組んでいます。

東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、女川原子力発電所では、大きな災害にも耐えられる発電所を目指し、
震災前の安全対策に加えて、設備・運用の両面からさまざまな安全性向上対策に取り組んでいます。


1.地震から守る

大きな揺れにも耐えられるように
耐震工事を実施しています。

建屋の耐震工事建屋の耐震工事

配管類の耐震工事配管類の耐震工事

解説を開く▼
震災前の580ガル※から1,000ガルの揺れにも耐えられるよう建物や配管類を補強しています。[強化](東日本大震災における女川原子力発電所の揺れは、567.5ガル)
※「ガル」は地震の揺れの強さを表す単位。数字が大きいほど揺れも大きくなる。
震災前の安全対策
重要な施設は強固な岩盤のうえに直接建設(運転開始後も約6,600カ所で機器や配管を補強するなどの自主的な耐震工事を実施)等
  • Q&A形式の解説はこちら
  • 詳しい安全対策はこちら

2.津波から守る

厳しい条件を想定して
防潮堤のかさ上げ工事を進めています。

防潮堤防潮堤防潮堤

解説を開く▼
国内最高レベルの海抜29mの防潮堤を設置※しています。(東日本大震災における女川原子力発電所に到達した津波は約13m)※津波の高さは最大23.1mを想定。[強化]
海とつながっている敷地内の開口部から敷地に海水が溢れ出るのを防止するため、防潮壁を設置します。[強化]
震災前の安全対策
津波に備えた敷地高さ(14.8m※)
※東日本大震災により牡鹿半島全体が約1m地盤沈下し、敷地高さは13.8mとなった。
なお、現在は隆起傾向にある。

原子炉を冷やすための海水ポンプを、津波の影響を受けにくい陸地側に設置 等
  • Q&A形式の解説はこちら
  • 詳しい安全対策はこちら

3.電源を確保する

異なる種類の電源装置を、津波の影響を
受けにくい高台に配備しています。

ガスタービン発電機ガスタービン発電機

電源車電源車

解説を開く▼
発電所外部(送電線)からの電力や原子炉建屋内の非常用ディーゼル発電機が使用できなくなった場合でも、新たに設置するガスタービン発電機など多様な電源装置で原子炉を冷却するポンプなどに電気を供給し続けることができます。[多様化]
ガスタービン発電機などを稼働させるために必要な軽油は、火災などの影響を受けにくい地下に7日分を確保します。[強化]
仮に、こうした電源全てが使用できなくなった場合でも、発電所のコントロールセンター(中央制御室)の機器などへは電源車で電気を供給できます。[多様化]
震災前の安全対策
発電所の外部から電力を確保できるよう外部電源(送電線)のルートを計5回線確保
非常用ディーゼル発電機を合計8台設置 等
  • Q&A形式の解説はこちら
  • 詳しい安全対策はこちら

4.原子燃料を冷やす

万一、電源が失われても燃料の冷却を
継続できるようにしています。

大容量送水ポンプ車大容量送水ポンプ車

淡水貯水槽 約1万トン

解説を開く▼
電気がなくても蒸気で駆動するポンプで原子炉に注水を継続します。また、消防車の約10倍の送水能力がある送水ポンプ車や除熱のための熱交換器(熱交換することで熱を海水に逃がす機能)の役割を持つ車両なども配備し、原子炉や使用済燃料プールへの注水と冷却を継続できるようにしています。[強化]
これまでの水の確保対策に加え、約1万トン(25mプール約20杯分)の水を貯める水槽を高台に設置しています。これにより、必要な冷却水7日分を確保できます。[強化]
震災前の安全対策
電力により、原子炉や使用済燃料プールにある燃料を水で冷却する設備の設置 等
  • Q&A形式の解説はこちら
  • 詳しい安全対策はこちら

5.事故の影響を抑える

放射性物質の放出量を抑制、原子炉建屋の
水素爆発を防止する装置を設置しています。

放射性物質の放出量を大幅に抑制する設備放射性物質の放出量を大幅に抑制する設備

水素爆発を防止する装置水素爆発を防止する装置

解説を開く▼
万一、炉心損傷などが発生し、原子炉格納容器内の圧力・温度が高まった場合でも、格納容器が破損することを防止するために除熱する設備を設置します。[多様化]
除熱する設備が使用できず、格納容器内の蒸気などを大気に放出しなければならなくなった場合、放射性物質の放出量を1/1,000以下に大幅に抑制する特殊なフィルター装置を3基設置しています。[強化]
原子炉建屋内で水素爆発が起きないよう、電気がなくても水素濃度を下げる装置を設置しています。[強化]
震災前の安全対策
原子炉などの重要機器をすっぽりと覆っている原子炉格納容器内に蒸気が漏れ、圧力が上昇した際に蒸気を外部に放出し圧力を下げる設備の設置 等
  • Q&A形式の解説はこちら
  • 詳しい安全対策はこちら

Illust
Illust

さまざまな設備面での安全対策を施しても、こうした設備を操作するのは人です。安全対策をより確実なものとするため、運用面においても継続的な強化を図っています。

事故を想定した
訓練も重ねています。

さまざまな設備面での安全対策を施しても、こうした設備を操作するのは人です。安全対策をより確実なものとするため、運用面においても継続的な強化を図っています。

電源を確保する訓練電源を確保する訓練

重大事故を想定した運転訓練重大事故を想定した運転訓練

Q&A形式の解説はこちら

「女川原子力発電所の安全対策」の詳細は、動画などでもご覧いただけます。

詳しくはこちら

東日本大震災時

東京電力
福島第一原子力発電所の
事故の進展

原子力発電所の安全確保のためには、原子炉を「止める」、燃料を「冷やす」、放射性物質を「閉じ込める」といった機能が求められます。
東京電力福島第一原子力発電所の事故では、地震発生時には、原子炉を「❶止める」こと、燃料を「❷冷やす」ことには成功しました。しかし、その後、津波の襲来により、非常用電源や冷却用の海水ポンプなどが浸水・破損し、全ての電源を失ったため、燃料を「❷冷やす」ことができなくなりました。その結果、燃料が収められた炉心が損傷し、放射性物質を「❸閉じ込める」ことができなくなりました。

東京電力福島第一原子力発電所の事故の進展 イメージ東京電力福島第一原子力発電所の事故の進展 イメージ
女川原子力発電所
女川原子力発電所は、東日本大震災時、地震の影響により送電線5回線のうち4回線が停止したほか、1号機の高圧電源盤が焼損しました。また、配管の貫通部などから海水が流入したことにより、非常用ディーゼル発電機の一部が使用不可となるなどの被害がありましたが、幾重もの安全対策により、設計どおり安全に停止することができました。