女川原子力発電所2号機の安全対策について
女川原子力発電所2号機について、新規制基準の適合性審査へ適切に対応し、
これまで取り組んできた「安全対策工事」が2024年5月27日に完了いたしました。
今後とも、「安全対策に終わりはない」との確固たる信念のもと、
さらなる安全性の向上に継続して取り組んでまいります。
※当社は、女川原子力発電所2号機の再稼働工程を見直すことといたしました。
再稼働時期については、2024年11月頃を想定しております。(2024年7月18日公表)
主な安全対策の取り組みについてご説明いたします。
-
震災前の安全対策
-
震災前の安全対策
-
女川原子力発電所の主な安全対策
-
女川原子力発電所の主な安全対策
-
女川原子力発電所の主な安全対策
-
女川原子力発電所の主な安全対策
-
女川原子力発電所の主な安全対策
-
1
地震から守る
大きな揺れにも耐えられるように原子炉建屋上部の鉄骨部材追加や配管へのサポート部材追加などの耐震工事を実施しました。
原子炉建屋屋根トラス※・壁の耐震性向上
2
津波から守る
過去の地震規模・津波などを参考に、厳しい条件を想定して、防潮堤の海抜29mへのかさ上げ工事などを実施しました。
防潮堤
女川原子力発電所で想定される基準津波の最高水位23.1mに対して、海抜29m、全長約800mの防潮堤かさ上げ工事を実施しました。
また、津波による漂流物(小型船舶や車両を想定)との衝突に備え、漂流物防護工を設置しました。
3
電源を確保する
地震や津波などの影響により、万一、発電所の外部電源や非常用ディーゼル発電機が使えなくなった場合に備え、ガスタービン発電機や電源車を配備しました。
ガスタービン発電機 / ガスタービン発電機用地下軽油タンク
4
原子燃料を冷やす
万一、外部電源や非常用ディーゼル発電機、新たに配備したガスタービン発電機などの電源が失われても、原子炉や使用済燃料を安定的に冷やすため、大容量送水ポンプ車の配備や冷却水を確保するための淡水貯水槽を設置し、冷却機能を強化しました。
大容量送水ポンプ車
5
事故の影響を抑える
万一の場合に備え、フィルタ付格納容器ベント装置を新たに設置するなど、事故の影響を抑える対策を強化しました。
フィルタ付格納容器ベント装置
万一、重大な事故が発生して原子炉の冷却ができなくなり、原子炉格納容器内の温度と圧力が高まる場合に備え、「フィルタ付格納容器ベント装置」を設置しました。
フィルタ付格納容器ベント装置は、放出する蒸気に含まれる放射性物質を、特殊なフィルタなどを通すことで取り除き、環境中への放射性物質の放出量を1/1000以下に抑制します。これにより、環境への影響を十分に低く抑えることができます。
6
リスクに備える
発電所周辺で森林火災が発生した場合や地震や津波以外で想定される火山噴火、竜巻などへの対策、さらには故意の航空機衝突などのテロ行為を想定したさまざまな対策を行っています。
特定重大事故等対処施設
原子炉建屋への故意による大型航空機の衝突等のテロリズムにより、炉心に著しい損傷が発生するおそれがある場合などにおいて、原子炉格納容器の破損を防ぎ、放射性物質の放出を抑制するため、遠隔で原子炉圧力容器内の減圧や原子炉格納容器内の冷却等を行う施設を設置します。
なお、本施設については、本体工事計画認可から5年以内となる2026年12月22日までに設置することとしています。
女川原子力発電所
安全対策実施状況について
発電所パンフレット
女川原子力発電所の概要について
大規模な自然災害や重大事故などを
想定した訓練を行っています
さまざまな設備面での安全対策を施しても、こうした設備を操作するのは人です。
安全対策をより確実なものとするため、運用面においても継続的な強化を図っています。
大規模損壊訓練
(2号機原子炉建屋への消火作業)
シーケンス訓練
(大容量送水ポンプへのホース接続作業)
全交流電源喪失時を想定した運転訓練
(運転シミュレータ訓練施設)
- ■大規模損壊訓練:
- 大規模な自然災害および故意による大型航空機の衝突等による施設の大規模な損壊を想定し、防災要員(発電所災害対策本部要員・初期消火要員)が手順書に従い、適切な状況判断や、現場の対応要員に対する指揮・命令ができることを確認する訓練。
- ■シーケンス訓練:
- 重大事故発生時の対応を実際に行い、防災要員(運転員・重大事故等対策要員)が手順書に従い、定められた制限時間内に操作(可搬型ポンプの設置やホース接続など)を行えることなどを確認する訓練。
- ■全交流電源喪失時を想定した運転訓練:
- 発電所の外部から送電系統により供給される電気や、発電所に設置している非常用ディーゼル発電機の機能が失われ、発電所が停電した場合を想定し、中央制御室を模擬したシミュレータ訓練施設で運転操作を確認する訓練。
安全対策設備の配置状況や発電所構内の各施設について、
3Dグラフィックや360度パノラマ画像にてご覧いただけます。
はこちら