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プレスリリース

女川原子力発電所における配管減肉に係わる
追加点検結果および配管肉厚管理の徹底について

平成18年8月21日

 当社女川原子力発電所において、女川2号機の高圧第2給水加熱器(B)のベント配管の第1エルボ部で発生した減肉と類似の箇所等を点検したところ、女川1号機の原子炉隔離時冷却系*1配管の1箇所と女川2号機のスチームコンバータ系*2A系配管の1箇所に技術基準に定める必要最小肉厚を下回る著しい減肉が確認されました。また、女川1号機の復水系(復水補給水)配管*3の1箇所に技術基準に定める必要最小肉厚を下回らない著しい減肉が確認されました(7月6日お知らせ済み)。
 当社は、これら確認された著しい減肉を踏まえ、この原因調査を行うとともに、女川1、2、3号機の配管について、追加点検を行ってまいりました。
 本日、これまでの点検調査結果および原子力安全・保安院より発出された改善指示文書*4に基づく配管肉厚管理方法の見直しについて取り纏め、同院へ報告するとともに、地元自治体への情報提供を行いましたのでお知らせいたします。

1.女川1号機原子炉隔離時冷却系配管減肉事象

(1)原因調査結果(別紙1参照(PDFファイル)
  配管内面観察の結果、減肉がエルボ部の底部に集中していたことから、設備の間欠運転(定期的に行う設備の確認運転)により湿潤・乾燥を繰り返す環境下におかれたため腐食し、減肉したものと推定しました。

(2)配管の追加点検結果
  設備の間欠運転により湿潤・乾燥を繰り返す環境下にある、材質が炭素鋼の配管のうち未点検であった、女川1号機の54箇所を追加点検した結果、著しい減肉は確認されませんでした。なお、女川2、3号機の湿潤・乾燥を繰り返す環境下におかれている配管については、対策材(低合金鋼)を使用していることから、今後プラントの高経年化対策の一環として、減肉の発生しやすさや発生した場合の影響の度合いを考慮し、計画的に点検を実施します。

2.女川2号機スチームコンバータ系A系配管減肉事象

(1)原因調査結果(別紙2−1参照(PDFファイル)
  配管内面観察の結果、減肉部に鱗片状の微細な模様*5が確認されたことから流れ加速型腐食*6によるものと推定しました。

(2)配管の追加点検結果
  当初、健全性確認対象箇所*7としていた箇所において減肉事象が発生したことを受けて、配管肉厚管理対象箇所*8すべての環境条件等について再評価した結果、女川2号機のスチームコンバータ系(A系およびB系)88箇所に加え、女川1号機の17箇所、2号機の48箇所、3号機の7箇所の合計160箇所を減肉監視対象箇所*9として見直し、追加点検を実施しました。
  その結果、2号機のスチームコンバータ系B系の配管1箇所で、技術基準に定める必要最小肉厚を下回らない著しい減肉が確認されました(8月11日お知らせ済み別紙2−2参照(PDFファイル))。
  なお、減肉の原因については、先に確認していた女川2号機のスチームコンバータ系A系の事象と同様に流れ加速型腐食と推定しました。

3.女川1号機復水系(復水補給水)配管減肉事象

(1)原因調査結果(別紙3参照(PDFファイル)
  配管内面観察の結果、小さなくぼみ状の肌荒れが確認されたことから、調節弁(絞り機構)出口側で圧力が急激に下がることによって発生した気泡が消滅する現象が起き、これにより減肉したものと推定しました。

(2)配管の追加点検結果
  本事象と同様の原因により、減肉の発生する可能性がある絞り機構下流直下については、既に女川1、2、3号機とも減肉監視対象箇所として選定し、点検していることから本事象を受けた追加点検はありません。

4.女川3号機の点検結果

 減肉監視対象箇所のうち未点検であった381箇所(追加点検箇所を含む)を点検しました。その結果、著しい減肉は確認されませんでした。

5.その他追加点検の結果

(1)小口径ソケット継手部の点検
 減肉監視対象箇所の小口径ソケット継手部のうち、女川1号機の24箇所、2号機の24箇所、3号機の2箇所の合計50箇所については、これまで超音波による厚さ測定により配管の健全性を確認しておりましたが、小口径ソケット継手部の減肉事象を踏まえ、放射線透過検査による健全性確認を行いました。その結果、著しい減肉は確認されませんでした。

(2)経年化および弁シートリーク*10等を考慮した点検
  健全性確認対象箇所は、プラントの高経年化対策の一環として、計画的に点検することとしておりますが、女川1号機の安全上重要な配管等については、経年化の影響を確認するため、未点検箇所の点検を前倒しで行いました。
  また、運転時に常に全閉となる弁のうち、復水器へ繋がっている弁については、弁のシートリークによって絞り機構と同等の環境下になることを想定し、それら弁の下流直下の点検を行いました。
  経年化および弁のシートリーク等を考慮して、女川1号機の159箇所、2号機の117箇所、3号機の62箇所の合計338箇所を追加点検した結果、著しい減肉は確認されませんでした。

6.まとめ

(1) 女川2号機の高圧第2給水加熱器(B)のベント配管の第1エルボ部1箇所および今回著しい減肉が確認された4箇所について同材質の新品に交換しました。
 これらの箇所については、今後、設備改善を含め、恒久的な対策について検討します。

(2) 今回確認された著しい減肉事象について、配管減肉事例として追加し、今後の配管肉厚管理に反映しました。

(3) 配管肉厚管理対象箇所の環境条件等(湿り度、溶存酸素濃度等)について再評価し、その結果を今後の配管肉厚管理に反映します。

(4) 今後の減肉監視対象箇所全ての測定については、「余寿命が残り5年と評価される時期」または「前回の測定から5年が経過する時期」の何れかの早い時期までに点検を実施し、データの蓄積を行うこととします。

(5) 減肉監視対象箇所については、代表性を排除し検査対象箇所として選定します。また、健全性確認対象箇所については、プラントの高経年化対策の一環として、減肉の発生しやすさや発生した場合の影響の度合いを考慮し、計画的に全箇所点検します。

(6) 今回の肉厚管理方法の見直しの内容については、東通原子力発電所にも反映します。

以上

(参考)配管減肉検査対象箇所選定フロー

*1: 原子炉隔離時冷却系とは、主蒸気隔離弁が閉じ原子炉が隔離された場合に、原子炉内の水位を確保し冷却するための系統。
*2: スチームコンバータ系とは、タービンからの抽気を加熱源として熱交換を行い、非放射性の蒸気を発生させ、所内蒸気を供給する系統。
*3: 復水系(復水補給水)配管とは、主に各建屋に設置されている機器等への補給水の供給および点検時における機器等への洗浄水の供給を目的とした系統から復水器に復水を補給することを目的とした設備。
*4: 原子力安全・保安院より発出された指示文書「女川原子力発電所2号機原子炉手動停止に係る配管肉厚管理の徹底について(改善指示)(平成18年6月7日付NISA-168d-06-01)」。
*5: 鱗片状の微細な模様とは、流れ加速型腐食による減肉に特徴的に見られる鱗のように見える微細な模様。
*6: 流れ加速型腐食とは、流れの影響で配管内面の腐食が加速される現象。
*7: 健全性確認対象箇所とは、配管肉厚管理対象箇所のうち、減肉の発生する可能性が低い箇所。
*8: 配管肉厚管理対象箇所とは、配管肉厚管理対象系統のうちオリフィスや弁の下流部、エルボやティー管およびその下流部等の偏流の影響を受ける箇所であり、減肉監視対象箇所および健全性確認対象箇所の全て。
*9: 減肉監視対象箇所とは、配管肉厚管理対象箇所のうち、減肉が顕著に発生すると予想される箇所。
*10: 弁シートリークとは、弁の密閉性の低下による上流側から下流側への漏えい。
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