原町火力発電所第2号機が営業運転を開始
〜効率化施策を積極的に実施し、大幅なコストダウンを図る〜

平成10年7月3日

 本日、当社原町火力発電所第2号機(福島県原町市および相馬郡鹿島町、出力:100万kW、燃料:石炭)が、通商産業省の使用前検査に合格し、営業運転を開始いたしました。

 当社は、将来にわたる電力の安定供給を確保するため、原子力、LNG火力とともに石炭火力を電力供給力の一つの柱として電源開発を進めており、本日営業運転を開始した原町火力発電所2号機についても、平成9年7月に営業運転を開始した原町火力発電所1号機(出力:100万kW、燃料:石炭)に引き続き計画されたものであります。当社としては、仙台火力発電所1〜3号機(出力合計:52.5万kW)、能代火力発電所1・2号機(出力合計:120万kW)、原町火力発電所1号機に次いで、7基目の石炭火力プラントであります。

 主な特徴としては、熱効率向上のため、タービンの蒸気条件を(注1)主蒸気温度、再熱蒸気温度ともに600度まで向上させていることであり、性能検査においては、熱効率が44%を超える世界最高水準の性能が得られております。この熱効率の向上により、原町火力1・2号機合わせると、従来の100万kW2基と比較して、利用率70%とした場合、年間約8万トンの石炭が節約できることになります。年間約8万トンの石炭消費量の節約は、COの排出量を5万2千トン程度(炭素換算)抑制、燃料費にして約5億円程度の低減につながり、地球環境問題ならびに経営の効率化の観点からも非常に大きな意味を持つものであります。

 また、ボイラの据付け工事において新たに現地工事期間の短縮ならびに品質管理の向上が図られる(注2)エリアコンポジット(ACE)工法を導入したほか、海外からの資機材調達を積極的に実施するなど、徹底したコストダウンに努めております。

 なお、原町火力発電所第2号機の営業運転開始により、当社の火力発電設備容量は1,000万kWを超えることになり、総発電設備容量に占める石炭火力発電設備の容量は約26%となりました。

以 上

(注1) 主蒸気温度、再熱蒸気温度
 蒸気タービンは、高圧、中圧、低圧の3つのタービンから構成されており、ボイラで発生した蒸気は、高圧タービンを回した後、再熱器で再び熱せられ、中圧タービンへ送られ、最後に低圧タービンを回し復水器へ送られます。主蒸気温度とは、高圧タービン入口における蒸気の温度であり、再熱蒸気温度とは、中圧タービン入口における蒸気の温度のことであります。原町火力発電所2号機では、1号機同様、ボイラおよび蒸気タービンに高蒸気条件に適用する高温強度の高い材料を使用しております。
     従  来 原町1号 原町2号
主蒸気圧力(kg/cm 246 250 250
主蒸気温度(度) 538 566 600
再熱蒸気温度(度) 566 593 600

(注2) エリアコンポジット工法の導入
 従来は、ボイラを構成する配管や弁等の部品を工場で製作し、ボイラの支持鉄骨を据え付けた後、クレーンで吊り上げて組み立てる工法が一般的でしたが、本プラントは、予め工場で鉄骨を組み立てるとともに、配管や弁、床、手摺、現場盤等の機器を組み込んでブロック化し、これらを現場で据付ける「エリアコンポジット工法」を導入いたしました。
 本工法の採用により主なメリットは以下のとおりです。
・ 現地工事期間の短縮が図られる。
・ 現地資材置場の縮小が図られる。
・ 品質管理の向上が図られる。

 原町火力発電所第2号機の概要および主要経緯は次のとおりです。

原町火力発電所第2号機の概要

1.所在地 福島県原町市および相馬郡鹿島町(別添地図参照)
2.敷地面積 約153万m2(原町火力第1号機の敷地面積含)
3.認可出力 100万kW
4.使用燃料 主燃料:石炭(全量海外炭)
補助燃料:重油および軽油
5.着 工 平成6年2月1日
6.営業運転開始 平成10年7月3日
7.設備概要 <ボイラ>
蒸気発生量:2,890t/h
メーカ:バブコック日立(株)
<タービン>
主蒸気圧力 :24.5MPa(250kg/cm
蒸気温度:(主蒸気) 600度
     (再熱蒸気)600度
回転数: (高・中圧タービン)3,000rpm
     (低圧タービン)1,500rpm
メーカ:(株)日立製作所
<発電機>
容 量:1,128,100kVA
メーカ:(株)日立製作所
8.送電線 原町火力線により南相馬変電所に連系
※原町火力線:
電 圧  27万5千ボルト
こう長  18.1km
運用開始 平成8年4月
9.総工事費 約1,635億円

原町火力発電所第2号機の主要経緯

平成6年
2月
昭和55年
3月
第80回電源開発調整審議会で建設計画を了承(燃料:重・原油、LNG)
平成元年
11月
第113回電源開発調整審議会で燃料変更に伴う計画の一部変更について了承(燃料:石炭専燃)
平成2年
3月
敷地造成(陸上整地)開始
平成5年
10月
電気工作物変更許可
工事着工
平成8年
9月
原町1号機ボイラ火入れ
平成8年
10月
原町1号機タービン通気
平成8年
10月
原町1号機の発電機を送電系統に連系(初並列)
平成9年
7月
原町1号機営業運転開始
平成9年
8月
原町2号機ボイラ火入れ
平成9年
10月
原町2号機タービン通気
平成9年
10月
原町2号機の発電機を送電系統に連系(初並列)
平成10年
7月
通商産業省の使用前検査に合格(営業運転開始)
            以 上