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●伝承地・伝承団体/青森県下北郡東通村 東通村郷土芸能保存連合会 ●時期・場所/元旦〜大神楽伝承集落で門打ちと屋固め 9月10日過ぎ〜大神楽伝承集落の神社の祭典で奉納 ●交通/JR下北駅からバス等で30〜60分 東北地方には獅子の頭を権現とあがめて持ち、霜月(旧暦11月)や正月に火伏せや悪魔祓いを祈って家ごとに舞い込む古風な神楽が伝えられていて、山伏神楽・権現舞・番楽・獅子舞などといわれている。青森県下北半島の能舞も、この系統に属する。 さらに東通村の目名・上田代・下田屋・老部(おいっぺ)・小田野沢などには、やはり獅子頭を用いるものの、これらとは別に伊勢の大神楽の流れを汲む「神楽」も伝えられている。 目名では元旦に「門打ち」といって家ごとに舞い込み、田名部神社と目名神社の祭礼には、境内に特設の舞台を組んで舞っている。 舞は、獅子舞と余芸に大別される。獅子舞は、2人の獅子遣いによる獅子と、摺りささらを持った「獅子あやし」による。種目は獅子幕を広げて舞う「幕舞」、幣束を持つ「幣束舞」、剣を持つ「剣舞」、鈴と幣束を持つ「鈴舞」で、最後に激しく舞って納める。余芸には、万歳・「おか面」・坊主舞・三番叟・手踊のほか、歌舞伎の一場面も演じている。万歳には神力万歳など3種、手踊には、祝儀には必ず踊る「つきあげ」のほか、追分・じょんから・よされ・塩釜・春駒・荷方節・壁塗りなど10数種、歌舞伎には仮名手本忠臣蔵・岩見重太郎一代記など4種で、実に多彩な種目を伝えている。 演じるのは青年を主とする神楽会の方々で、熱意と技の巧みさは、特筆すべきものがある。 目名の神楽は、年代はさだかでないが目名権太夫が伝えたことに始まり、文政10年(1827)には南部藩の御駒太夫一座を迎えて習い受けたという。御駒太夫一座は廃藩の際に絶えただけに、今では貴重な存在である。また、一般の大神楽でも悪魔祓いとして歯打ちをするが、この神楽はひときわ激しく、これは能舞の影響と思われ、この地ならではの特色でもある。 文/懸田弘訓(福島県文化財保護審議会委員) |
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