head 第3章 head
space 環境問題への取り組み状況

1. 環境に配慮した電力設備の形成と運用  
(7)技術開発の推進

1.CO2回収・固定化技術の研究

●ボイラー排ガスからCO2を回収する研究
 1995年度〜1998年度に全国の電力会社が「ボイラー排ガスからのCO2回収技術」の共同研究を実施しました。当社は仙台火力発電所に設置したパイロット規模の試験装置(1700Nm3/h)でCO2回収率90%,回収濃度99%,489時間の長期連続運転を達成し物理吸着法の有効性を実証しましたが,将来的にはシステムの消費エネルギーを低減するための技術開発が必要との結論を得ました。
 これを踏まえて,研究開発センターにベンチ規模の試験装置(5Nm3/h)を設置し,CO2回収エネルギーを低減するための要素技術の研究開発として,ハニカム型低圧損のCO2吸着剤や除湿剤の開発及び性能実証試験を行うとともに,システムの最適化を図るための運転要素の研究開発に取り組んでいます。


■PSA法によるCO2ガス分離の概念図

  PSA法によるCO2ガス分離の概念図


※PSA(Pressure Swing Adsorption)
 圧力の変化でガス成分を選択的に吸着するゼオライトを用いたガス分離法。空気を原料とし,酸素や窒素を分離製造する技術が実用化されています。


新型ハニカム吸着剤と従来型ビーズ吸着剤

新型ハニカム吸着剤と従来型ビーズ吸着剤

●微細藻類によりCO2ガスを固定・有効利用する研究
 当社が保有するクロロファイタ(海産性)と(財)電力中央研究所が保有するクロレラ(淡水性)を長期連続培養した実験データから光合成効率を求め,仙台地方における微細藻類培養によるボイラー排ガスからのCO2固定量を推算しました。
 また,同様の手法で取得データからクラミドモナス,テトラセルミスの固定量を推算しました。

■微細藻類のCO2固定量

 

植物

CO2固定量推算値

微  細  藻  類
(8カ月/年 培養)

クラミドモナス

26t /ha/年

テトラセルミス

29t /ha/年

クロロファイタ

31t /ha/年

クロレラ

47t /ha/年

他の陸上植物

15t /ha/年

森林(東北地方)

26t /ha/年


■微細藻類による光合成の原理

 
微細藻類による光合成の原理 微細藻類写真

2.廃プラスチック油化技術の開発

 環境保全と資源有効利用の観点から,配電用電線等の被覆材ならびに計器箱をはじめとして,様々な機器で使用しているプラスチックのリサイクルを進めるため,使用済プラスチックの油化技術の開発に取り組んでいます。
 1998年度は,処理能力0.5t/12hの廃プラスチック連続油化実証プラントを関係会社である北日本電線(株)船岡事業所内に設置し,当社内から排出される廃電線被覆材(架橋ポリエチレン)を対象とした油化実証試験を北日本電線(株),三菱重工業(株)と共同で実施しました。その結果,投入した廃電線被覆材の約80wt%以上を油分に変換可能である事を確認しました。
 1999年度は,廃プラスチック連続油化実証プラントによる廃電線被覆材の油化実証試験として,油化特性,運転性,装置の信頼性の向上ならびに実証,回収油のボイラー燃料としての適用性の検討等を実施します。


 
廃プラスチック連続油化実証プラント

▲廃プラスチック連続油化実証プラント

 

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