head 第3章 head
space 環境問題への取り組み状況

1. 環境に配慮した電力設備の形成と運用  
(4)設備効率化・損失低減対策強化

1.効率化対策
〔火力発電所〕
●既設火力設備の熱効率管理の徹底
 火力発電所では,日常の熱効率管理を徹底し,目標熱効率との差異分析や高効率プラントを最大限活用することで,運用面の対策を図っています。1999年7月に営業運転を開始する東新潟火力発電所4-1号系列は,試運転にて世界最高クラスの熱効率50.6%を達成しています。

(単位:%)

 

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

火力発電所
の熱効率

38.98

38.97

39.91

39.91


 

■火力発電所の熱効率の推移

 
   
 
東新潟火力発電所4-1号系列(写真右側)

東新潟火力発電所4-1号系列(写真右側)

 

●復水器細管の取替による熱効率の維持
 復水器は,タービンの蒸気を冷却凝縮し,真空を作り復水を回収する装置で,火力発電所の中でも熱効率を大きく左右する部分です。内部は復水器細管と呼ばれる冷却水管が多数配列されています。
 経年劣化の見られる冷却水管を取り替えることによって,設備の効率および信頼度の維持を図っています。

●ガスタービン圧縮機IGV調整による熱効率の向上
 コンバインド発電設備の熱効率が低下する負荷帯において,空気圧縮機の調整翼(IGV)の運用方法を見直し,ガスタービン入口温度を上昇させ熱効率向上を図る研究を進めてきました。
 今後は,これらの研究成果を既設の東新潟火力発電所3号系列に適用し,熱効率の向上を図ります。

〔水力発電所〕
●老朽水車・発電機の更新による効率向上
 水力発電所の老朽水車および発電機を更新する際,高効率の機器を採用し,従来と同じ水量・落差で発電所の出力増加を図っています。
 1998年度は,3個所の発電所で採用し,年間回収電力量は20万3千kWhとなっています。

 

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

1999年度(目標)

台  数(台)

2

1

4

3

1

年間回収電力量
(千kWh)

757

14

957

203

42

●水車放水管における自動給気方式の改善
 水力発電において,水圧鉄管から流入した水は水車を回転させ,放水管より流出しますが,その際,放水管内は大気圧より低い値となり,その真空度や水の流れによってはキャビテーションや振動を生じエネルギー損失を生じます。従って,放水管へ出力に応じて自動的に空気を導入する自動給気弁を設置し,適当な真空度を保つことによってエネルギー損失の低減を図っています。
 1998年度は,3台導入し,年間回収電力量は2千kWhとなっています。

※キャビテーション
 流水中にある程度以下の低圧部または真空部ができると,水中に溶けている空気が遊離して,泡もしくは水蒸気が発生し,それが圧力の高い個所に到達した時に瞬間的に押しつぶされ,周囲の流水や水滴が水車の面に強い衝撃を与えることを主な原因として起こる浸食現象です。

 

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

1999年度(目標)

台  数(台)

1

1

0

3

3

年間回収電力量
(千kWh)

20

1

0

2

9

●複葉型入口弁の採用
 水力発電設備の中で入口弁を更新する際に,流水抵抗の少ない複葉型入口弁を採用することにより,損失落差を低減し,発電出力の増加を図っています。
 1998年度は,2台の複葉型入口弁を導入し,年間回収電力量は1万kWhとなっています。

 

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

1999年度(目標)

台  数(台)

5

2

4

2

3

年間回収電力量
(千kWh)

14

7

4

10

11

●低損失発電機の導入
 発電機を更新する際,鉄心材に損失の少ない材料を使用することにより,発電機損失の低減を図っています。
 1998年度は,1台の低損失発電機を導入し,年間回収電力量は1千kWhとなっています。

 

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

1999年度(目標)

台  数(台)

3

1

0

1

1

年間回収電力量
(千kWh)

9

1

0

1

4


〔原子力発電所〕
●女川原子力発電所の設備利用率の向上
 女川原子力発電所の安定・安全運転の徹底と,定期検査期間の短縮を図り,ベース電源としての原子力発電の設備利用率を高いレベルに維持することにより,火力発電所の燃料消費分を減少させ,CO2排出量の削減に寄与しています。
 1998年度は,女川原子力発電所の安定・安全運転に努めたことや2号機の定期検査がなかったことから,設備利用率90.6%を達成しています。

1995年度

1996年度

1997年度

1998年度

1999年度(目標)

2000年度(目標)

女川1号機

55.9

97.5

76.3

77.6

82

97

女川2号機

94.1

76.5

82.6

98.8

82

82

合  計

75.6

84.6

80.1

90.6

82

88



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