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古着の布を使い、ひと手間かけて暮らしをセンスアップ!〜親子で楽しめるバッグチャームづくり〜
暮らし

ベネチアが教えてくれたこと

イタリアで知った「エレガント」の価値

 日本の大学で建築を学び、卒業と同時にイタリアへ留学しました。 ベネチアで建築の勉強を続けるうちに、古い布を使ったバッグなどをつくる面白さに目覚め、 ベネチアやトリエステのセレクトショップにつくりためた作品を持ち込んで、展示・販売を始めました。 布という素材を選んだのは、裁縫が得意だった母の影響がベースにあったからだと思います。
 イタリアでは、優美さや落ち着きといった「エレガント」であることに価値が置かれ、重視されます。 自分自身への自信や経験に裏打ちされたエレガントさは、彼らの魅力である美しさや強さの大切な要因となっているように思えます。 これは私の作品づくりの基本にもなっており、エレガントな大人の女性に選んでもらえるようなデザインを心がけています。

水の都・ベネチア。下の写真はゴンドラと呼ばれる手漕ぎの舟
(写真提供:ハリカネミホさん)

イタリア最東端、アドリア海に面した湾岸都市トリエステ。
写真はサン・ジェスト大聖堂。 大きな薔薇窓が目印のゴシック様式
(写真提供:ハリカネミホさん)

端切れや古い着物の生地などを使った温かみのあるデザインで、個性的なバッグやオーナメントづくりなどを得意とする布作家のハリカネミホさん。
布の魅力や作品づくりのポイントを伺い、お子さんと一緒に簡単にできるバッグチャームの作り方を教えていただきます。

布作家
ハリカネ ミホ さん

プロフィール

本名、針金美帆。工房zunda主宰。1978年秋田市生まれ。大学の建築学科卒業後、イタリアへ。 2008年から古い着物の生地と西洋の素材を組み合わせたバッグやアクセサリーを作り始める。09年からベネチアやトリエステなどのセレクトショップで作品を展示・販売。10年帰国。10年10月「zunda 秋のバッグとア クセサリー」展、11年5月「『和のモダニズム』野中光正&ハリカネミホ展」を仙台市内のギャラリーなどで開催。なんば高島屋をはじめ東京や岩手などで作品の展示・販売をするなど、仙台を拠点に制作活動を続けている。

 

古いものに寄り添い、いまに生かす生活

 イタリアでの暮らしを通して、古いものと向き合い、寄り添いながら生活するライフスタイルを学びました。
 例えばベネチアの人々はとても古い住宅を改装しながら長く住んでいます。 そこには古いものには自然体で関わり、新しいものも取り入れて、いまに生かしていくという姿勢があります。
 私自身、彼らのスタイルに倣い、古い着物の布と向き合う際、穴が空いていたり、毛羽立っていたり、シミがあったりしても、そこを避けて使うことはしません。 補強したり刺繍を施したりしながら、自分でいいなと思う別の生地とどんどん組み合わせて使うようにしています。

 
知ってなっとく!①

がまぐちを使用した作品あれこれ

 ベネチアにいたときから、古い着物の布を主に使ったがまぐち付きのバッグをつくっていました。 日本の着物はイタリア人の目にとても魅力的に映るようです。オリエンタルな感じを醸し出せて、洋服にも不思議とマッチするので好評でした。 着物=和風のイメージにとらわれず、フラットな気持ちで布を見つめ、着物以外の生地も積極的に組み合わせるよう心掛けています。
 写真の赤に白い柄のバッグはマチの部分に、着物の端切れを細く裂いてローゲージで手編みしたミックスカラーの布をあしらい、 カジュアルさを強調していますから、ジーンズとの相性もよいと思います。

カジュアルさを強調したがまぐち付きのバッグ

がまぐちを持ち手にしたバッグ

鮮やかな色合いが印象的なバッグ

 

親子で楽しめるバッグチャームづくり

親子でチャレンジ! バッグチャームのつくり方

 色とりどりの端切れを使用した丸いアクセサリー、バッグチャームのつくり方をご紹介しましょう。

 

①1cm 幅程度にカットしたひも状の布を数種類用意します。柄があるものや濃い目の色の布、カラフルなものなどいろいろ試してみてください。長さは不揃いでも構いません。毛糸やリボンなども加えるときれいです。

 

②幅6〜7cmくらいの板紙にどんどん巻いていきます。

幅の広いものに巻けば大きいものができます。

 

③全部巻き終わったら板紙を抜いて、少しの長めのひも状の布で真ん中をぐるぐる巻いて強く縛ります。

 

④輪になった部分を全て切ります。

さらに縁を切りながら球形になるよう形を整えていきます。

 

⑤球形になれば、これで出来上がり。

さっそくトートバッグなどに付けてみると、ちょっとしたアクセントに!

 

 使用する布によって、さまざまな色合いのものがつくれますし、布を巻いたりするところは小さなお子さんでもできますから、 親子で楽しんでいただけると思います。
 これからの季節、クリスマス用のオーナメントとしても応用できますから、ラメ入りの布を混ぜるとよりクリスマスらしい雰囲気を醸し出せます。

ベネチアのクリスマスシーズンの商店
(写真提供:ハリカネミホさん)

 
知ってなっとく!②

着物の端切れでつくったスヌードでおしゃれに

 こちらは古い着物を幅はそのままに、色柄の異なる端切れをつないで筒状に縫い、縫い目が内側になるようひっくり返して、 輪になるよう両端を縫い合わせるとスヌードが出来上がります。
 一つのスヌードでも、柄の位置を変えるだけで見え方が大きく変化しますから、いろんなコーディネートが楽しめますし、 寒い季節も軽くて温かいので重宝します。

柄の位置を変えて変化を楽しめるスヌード

 

布の持つ魅力と可能性

普段使いの布の魅力を引き出す喜び

 私は貴重な布よりも普段使いの布が好きで、その美しさや魅力を引き出すことに喜びを感じます。どちらかというと花柄などよりも縞柄など男性向けの生地が好みで、張りのあるカーテンやソファーカバーのような生地も好んで使います。
 古い布は色も柄も質感も1点1点異なる点が魅力で、骨董市などでは必ず触って確かめます。さまざまな布をストックするようにしていますが、知り合いやご高齢の方からいただく機会も増えてきました。

布の持つ可能性を追求

 自分のポリシーとして、誰も思いつかない柄や質感の組み合わせを考えるようにしています。 柄に柄を合わせるような、より難しい組み合わせ方の中に、ぎりぎりの接点を見つけることを楽しんでいます。
 最近は写真のショルダーバッグのように、刺繍を施した手の込んだ作品も手がけるなど、 布の持つ可能性をもっともっと追求していきたいと考えています。

表現の扉を開けて

 依頼があれば、演劇の舞台衣装や大道具・小道具もつくります。写真の舞台はある劇団のために制作したものです。
 自分で何かを表現することに興味があるので、「布でつくる」ことを基本にしながら、表現の領域を広げていきたいと思っています。
 さまざまなワークショップに参加したりするのもその一環ですし、ものをつくるというのは、私にとっては自己表現であると同時に、他者と関わる扉のような意味合いもあるので、あらゆる機会を捉えて、多様な表現に挑戦していきたいと思っています。

 

布作家
ハリカネ ミホ さん

震災後間もなく開いた布のアクセサリーづくりの様子
(2011年6月)

●ひとこと

 2011年6月、仙台市内の私設ギャラリーのオーナーの呼びかけで集まった近所の方々を対象に、布を使ったアクセサリーづくりの講師を務めました。東日本大震災からまだ日も浅く、参加した方々も不安な気持ちでいっぱいだったと思いますが、一心に布と向き合ううちに、なごやかな雰囲気の中でものづくりを楽しむ様子を目の当たりにし、とてもうれしくなったことが忘れられません。

 また、大阪のなんば高島屋で、2012年8月に「東北女性作家4人展」、15年3月に「東北女性作家3人展」と、自分の作品を展示・販売できたことも、被災地で、ものづくりを続ける励みになり、感謝しています。

なんば高島屋での展示作品(2015年3月)

 

2016年09月掲載

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