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いのちを育てるテーブルガーデンで遊ぼう!〜多肉植物の寄せ植えで、いつも緑のある暮らしを〜
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※1  多肉植物:葉、茎または根の内部の柔組織に水分を貯蔵している植物の総称で、原種だけでも1万5千種類を超えるといわれています。 サボテンも多肉植物の一種ですが、多肉植物はサボテンと違い、とげの綿毛のような白い部分(とげ座=アレオーレ)がありません。

ガーデニングの新潮流

チェルシーフラワーショーを終えて

 毎年5月にロンドンのチェルシーで開催され、100年以上の歴史を誇る世界で最も権威のあるガーデンショー「チェルシーフラワーショー2016」(英国王立園芸協会主催)に出場し、ショーの中でもメインとなる<ショーガーデン部門>でシルバーメダルを受賞しました。
 出展ガーデンのテーマは「The EAST & WEST GARDEN」。写真のように、黒いフレームが東京、白いフレームがロンドンを象徴し、日本と英国、東と西の島国で育まれてきた歴史ある庭と暮らしの文化を一つのガーデンに融合した新しいスタイルを提案し、一定の評価をいただくことができました。 

東京のイメージ

東京のイメージ

ロンドンのイメージ

ロンドンのイメージ

ベランダや庭がなくても手軽に楽しめるテーブルガーデン。ガーデンデザイナーの矢野TEAさんに、さまざまな色や形が楽しめる多肉植物を使い、ハイセンスなテーブルガーデンづくりのコツを伝授していただきます。

ガーデンデザイナー
矢野 TEA(てぃー)さん

プロフィール

本名、矢野正。1953年宮城県生まれ。仙台市在住。TEA's Design株式会社デザイナー。フォレストファーム代表。 アーバンスタイル研究所プランナー。2004年英国王立園芸協会チェルシーフラワーショーで<シティーガーデン部門>最優秀ガーデン賞受賞。 シルバーギルトメダル受賞。07年世界らん展でモダンディスプレイ賞1位。08年「花・人・土佐であい博」メインガーデン制作。 11年埼玉県深谷市にサステナブルガーデン作庭。13年日本橋三越にてシティーガーデン作庭。14年綿半銀座ギャラリー設計。コンテナ町家デザイン施工。 16年チェルシーフラワーショーで<ショーガーデン部門>シルバーメダル受賞。 主な著書に『森の標本箱』(小学館)、『森の標本箱 2』(小学館)、『HOUSE 自然と遊ぶ』(マガジンハウス)ほか多数。

 

「環境」「食」重視の園芸へ

 「チェルシーフラワーショー」は、世界中から著名な園芸家たちが集い、競って最先端のガーデンデザインを出展し、 世界の園芸トレンドを左右するともいわれるフラワーショーですから、とても刺激になります。
 園芸トレンドは、ベルギーやドイツでもサステナブル・ガーデン※2や農業と園芸を融合したスタイルの「農芸ガーデン」に向かいつつあるようです。やはり、ヨーロッパでは「環境」や「食」がとても重視されてきていることの表れであると思います。

※2 サステナブル・ガーデン:「ゼロ・エミッション」と「生物多様性の活用」をコンセプトに、ゴミを一切出さず、廃棄物をリサイクル利用し、微生物をはじめとする多様な動植物の力を借りて、持続可能な有機ガーデンを作ろうという、ヨーロッパが提唱し始めた新しい庭づくりの概念。

知ってなっとく!①

自然を愛でる和の文化をコンテナ町家で表現

 今回矢野さんが「チェルシーフラワーショー」に出展した「コンテナ町家」はサステナブルでエコなユニットとして注目を集めました。 20フィート型コンテナ(内寸全長5.8m、全幅2.3m、全高2.3m)をベースユニットにして、 和のテイストと未来を予感させるデザインで新しい交流空間としてよみがえらせたものです。
 海外向けにはファッションの先進地、イタリアのミラノでの販売が計画されています。

 

テーブルガーデンの楽しみ方

親子でチャレンジ! 多肉植物の寄せ植え

 さっそく、いまヨーロッパでもブームになっている多肉植物の寄せ植えづくりに挑戦してみましょう。植物の間に石を配置すると大自然を思わせる雰囲気が出ます。

【用意するもの】

  • 多肉植物3〜4種類、鉢(4号鉢程度)×1
  • 赤玉土と川砂(適量)
  • 6〜7cm程度の石×1
  • 園芸用のカラーストーン(適量)
  • 割り箸
  • やや大きめの受け皿
  • 動物のミニフィギュア(お好みで)
  •  

    ①まずはお店で多肉植物を数点選ぶことからスタート。たくさん種類があるので、名前が分からなくても、葉っぱの形や色など、自分の好みのものをピックアップしていきます。ポイントは、主役と脇役を決めて選ぶことです。

    ②選んだ植物をよく観察しながら、寄せ植えの完成予想図を描いてみましょう。こうして「設計図」を描くことで、観察力や構成力が養われます。

     

    ③鉢に赤玉土と川砂を2対8の割合で混ぜながら適量入れます。

    ④次に多肉植物をポットから抜き取り、根を軽くほぐします。

    ⑤いよいよ寄せ植え開始。「設計図」をもとに作業を進めます。

    ⑥葉っぱの向きが正面から見て裏側にならないよう注意しながら、寄せ植えの途中で石も配置します。「設計図」では石を置いて脇から枝が出ているイメージですね。

    ⑦全部植え終わったところで、割り箸で土を軽く突きながら根が安定するよう隙間に土を回り込ませます。

    仕上げに土を隙間にまんべんなく充填します。ただし、土は水を蓄える性質があり、土を入れすぎると逆に根腐れの原因になりますからやや少なめに。

    ⑧ディスプレー用の受け皿に鉢を置き、カラーストーンを鉢の周囲に適量撒きます。

    お好みで動物などのミニフィギュアを配置し、葉っぱや動物の向きのチェックして完成!

    写真は出来上がった作例の一つ。水やりは土に少ししみるくらいの量を7〜10日に1度くらいで十分です。

    植物名:左から時計回りで、パキフィツム属千代田の松、エケベリア属グリーンエメラルド、クラッスラ属テトラゴナ、カランコエ属オルギアリス

    ※取材協力:グリーンスポット(仙台市泉区)

     
    知ってなっとく!②

    多肉植物のミニ知識

     多肉植物には大まかに分けて「冬型」「夏型」「春秋型」の3種類あります。生育の仕方も異なります。 ちなみに、先の寄せ植えに使用したパキフィツム属千代田の松とエケベリア属グリーンエメラルドは「春秋型」、 クラッスラ属テトラゴナとカランコエ属オルギアリスは「夏型」です。

    ■冬型
    秋から春にかけて生育し、夏に休眠するタイプ。直射日光をあまり好まず暑さに弱い。

    冬型の代表といえばアエオニウム属(黒法師)

    ■夏型
    春から秋にかけて生育し、冬に休眠するタイプ。日当たりが良い場所を好み、寒さに弱い。

    夏型といえばアロエ属(アロエベラ)

    ■春秋型
    春と秋に生育し、夏と冬に休眠するタイプです。季節ごとに育て方を変える必要があります。
    多肉植物の初心者は、春秋型のものから育ててみると失敗が少ないといわれています。

    春秋型の代表格、セダム属(虹の玉)

     

    遊びながら発見や気づきを得るためのプログラム

    自発的に自然に親しむようにする

     私は以前から子どもたちが自発的に自然に親しめるようなプログラムやツールを開発し、提案してきました。先ほど紹介したテーブルガーデンをつくることも、実はそのプログラムの一環なのです。
     生活の場などに自分でつくった小さなグリーンを置くことは、子どもたちが植物や身近な自然をよく観察するきっかけになっていきます。

    自ら遊び方を工夫するトレーニング

     子どもたちのために、下の写真のようなトレーニングシートを開発し、自然の石に目玉シールを貼ったりくちばしを描いたりしながら、自分の頭で考え、自由に発想を広げることの面白さを体感していただくようにしています。
     このプロセスを経ることによって、これまでと違った形で、自然と向き合い、遊びながら、さまざまな発見や気づきを得ることができるようになります。自然環境学習のワークショップの現場などで、非常に効果的なツールとして、国内外で活用していただいています。

    知ってなっとく!③

    テーブルガーデンで自然の素晴らしさを伝える

     現在、矢野さんは「いのちを育てるテーブルガーデン」と題するプログラム開発に取り組んでいます。植物、土、石を使った遊びです。土にいろいろな種を混ぜてラッピングしたり、多様な手法とバリエーションで展開する内容で、テーブルガーデンの集大成ともいえるものになりそうです。

     

    ガーデンデザイナー
    矢野 TEA さん

    ●ひとこと

     長らくグラフィックデザイナーの仕事をしてきましたが、ライフスタイルの異なる地域に向けて、日本人が持つ感性で設計し、暮らしを彩る持続可能なガーデンデザインを提案しようと思い、チャレンジしたのが2004年のロンドンのチェルシーフラワーショーでした。私は国境を超えたガーデンスタイルの探求と併せて、子どもたちに自然の美しさを実感してもらい、その心地良さにもっと気づいてほしいと考え続けています。
     街はこれまで、メンテナンスや効率を重視した人間中心の考え方でつくられてきました。でも、虫や鳥の視点で捉えたとき、五感が刺激され、自然環境にやさしい気持ちが芽生えてくるはずです。
     私が毎年関わっている埼玉県深谷市の「ジャパンバードハウスコンテスト」もそうした発想に立っています。文字通りバードハウスのコンテストですが、デザインやアイデアを審査する「人間審査の部」の他に、珍しい鳥や指定した鳥がバードハウスを使って子育てをした場合加点される「鳥の審査の部」を設けています。
     視点を変えることによって、私たちの身近にある道路も公園もビルも庭もベランダも、これまでとは違ったデザインのアプローチ方法が見えてくると思っています。

     

    2016年09月掲載

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