健康に関する公的機関の見解

国際電磁界プロジェクト

(発行資料)WHOのファクトシート リンク

ファクトシートは、WHOが現状で得られている情報を、各国や一般公衆に提供するために発行されているもので、商用周波電磁界に関しては、これまでに3つ発表されています。

ファクトシート205 超低周波電磁界 (1998年11月)
  • 日常レベルの電磁界が人に影響を与えるという実験的な証拠はほとんどない。
  • 疫学研究において、電磁界と発がんとの因果関係は確かめられていない。
  • 最近の生物学的研究の結果から、電磁界ががんの発生率に影響を与える証拠は見つかっていない。
  • 一般の市民が特別な防護対策を講じる必要はない。
バックグラウンダー 用心政策 (2000年3月)
  • ICNIRPのガイドラインは、電磁界ばく露に関するあらゆる危険を回避するように作成されている。
  • 日常レベルの電磁界に危険があると結論した主要な専門委員会はないが、科学的不確実性が存在し、人々が強い懸念を抱いているのも事実である。
  • 用心を促すことを目的とした様々な政策がつくられており、以下のようなものがある。
    • 念のための原則(Precautionary Principle)
    • 慎重なる回避(Prudent Avoidance)
    • 合理的に達成できる限り低く(ALARA:As Low As Reasonably Achievable)
  • WHOは通常、確立された知見を超えるような政策を推奨していない。
  • 用心政策の採用により、リスクの科学的評価と科学に基づき設定されたばく露制限が意味を持たなくなるようなことがあってはならない。
ファクトシート263 超低周波電磁界とがん (2001年10月)
  • 国際がん研究機関(IARC)は、超低周波磁界を、疫学研究の限定的な証拠により、「発がん性があるかもしれない(クラス2B)」と分類した。
  • 疫学研究で示された関連性について、不確実性が残っている。
  • 生物学的研究の結果から、電磁界は、がんを発生させたり促進させたりはしないことが示されている。
  • 一つのアプローチは、費用対効果を考えた上で、電磁界へのばく露低減を目的とした自発的な政策を採ることである。
  • いくつかの念のための方策を以下に解説する。
    • 政府と産業界は、電磁界リスクに関するバランスの取れた情報提供をおこなうべき。
    • 個人は、自ら電磁界ばく露を減らす選択をすることもできる。
    • 新しい送電線設置の際には、人々のばく露を減らす方法も考慮すべき。
    • 科学者、政府、産業界、公衆の間に、電磁界と健康に関する情報とコミュニケーションの効果的システムが必要。
念のための方策(Precautionary Measures)に関する声明発表(2002年2月)

 ファクトシート263発行後、念のための方策に対するWHOの姿勢に対して問合せが多くあったことから、WHOは「特定の念のための方策を推奨するものではない。」との声明をホームページ上で公表しています。

ファクトシート296 電磁過敏症(2005年12月)
  • これまで一部の人々が、電磁界のばく露に関連する様々な健康問題を訴えてきており、この電磁界への過敏性は、一般的に電磁過敏症またはEHS(Electromagnetic Hypersensitivity)と呼ばれてきた。
  • 電磁過敏症は、明確な診断基準を持たず、その症状が電磁界のばく露と関連するような科学的根拠はなく、更に医学的診断でもない。
  • 電磁過敏症の症状が長く続いたり、深刻な障害を有している人々に対しては、治療は主として症状や機能障害の軽減に向けられるべきである。
  • 政府は、電磁界の潜在的な健康有害性について、適切に的を絞ったバランスのとれた情報を提供するべきであり、その情報には、電磁過敏症と電磁界のばく露との間には、現時点では科学的根拠が存在しないという明確な声明を含めるべきである。

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